新着情報バックナンバー
愛知工業大学 応用化学科
2018年度
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2018年12月15日(土)
小島鈴果さんが、平成 30 年度 日本セラミックス協会 東海支部 学術研究発表会において、最優秀講演賞を受賞大学院 工学研究科 博士前期課程1年 材料化学専攻の小島鈴果さんが、平成 30 年度日本セラミックス協会東海支部学術研究発表会において、発表件数77件の中で最優秀講演賞を受賞しました。
受賞題目は、「高感度グルコース検出を目指した酵素吸着ポリリジン-リン酸カルシウム複合体の創製」です。 -
2018年11月22日(木)
三木雄太君が第55回フローインジェクション分析講演会で若手優秀講演賞を受賞大学院 工学研究科 博士前期課程2年 材料化学専攻の三木雄太君が、第55回フローインジェクション分析講演会において若手優秀講演賞を受賞しました。
受賞題目は、「HILIC型固相抽出用吸着分離剤の開発」です。 -
2018年9月10日(月)
長谷川英之君が第56回炭素材料夏季セミナーにて優秀ポスター賞を受賞材料化学専攻博士前期課程2年の長谷川英之君(エネルギー材料化学グループ)が、蒲郡市で開催された第56回炭素材料夏季セミナーにて優秀ポスター賞を受賞しました。
受賞題目は、「電気化学キャパシタ電極の高性能化に向けたレドックス化合物の活性炭細孔内部への高分散化」です。 -
空気中でも安定な有機中性ラジカルのπ型集積体による高い電気伝導性結晶の開発
本学科の森田教授・村田准教授(物性有機合成化学研究室)が独自に開発した空気中でも安定な有機中性ラジカル分子の一次元π積層集合体を用いて、純有機単一成分としては非常に高い電気伝導性を示す物質の開発に成功しました。さらに、新たな電子ドーピング手法を開発し、中性ラジカルとモノアニオン種が共存した「混合原子価塩」とすることで電気伝導性をさらに1,000倍から100,000倍高めることに成功しました。有機分子を用いた二次電池や半導体、光センサーなど、有機中性ラジカルの特異な電子的特性を生かした材料設計へとつながる画期的な成果です。8月30日(英国時間)、イギリス科学誌「Nature」の姉妹誌である国際的な総合化学雑誌「Communications Chemistry」に論文が掲載されました。
論文題目:Mixed-Valence Salts Based on Carbon-Centered Neutral Radical Crystals Communications Chemistry, 2018, 1, 47(DOI:10.1038/s42004-018-0048-5)
本論文はOpen Accessですので、ご自由にご覧いただくことができます。
■論文のURL: https://www.nature.com/articles/s42004-018-0048-5
■本学での紹介記事のURL: http://www.ait.ac.jp/news/detail/0003592.html
■本研究成果は、中日新聞の社会欄に大きく掲載されました(2018年8月31日 朝刊 29ページ)
■本研究についてまとめた資料は森田・村田研究室のHPよりダウンロードできます:
http://aitech.ac.jp/~morita/index.html
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イオン液体をテンプレートとするラズベリー型中空メソポーラスシリカを開発
~バイオ医薬や化成品をカプセル化するドラッグデリバリーシステム (DDS) へ期待~
材料化学専攻博士前期課程2年の兼子隆昌君が、これまで一貫して取り組んできた多孔質無機材料の合成と応用に関する研究成果をまとめ、執筆した研究論文が、エルゼビアB.Vが出版する 「Ceramics International」 (セラミックス国際誌) に掲載されました。
本研究では、イオン液体と界面活性剤を組合わせた新規シリカ粒子作製法 (デュアル・テンプレート法) を開発し、左に示す電子顕微鏡写真の様な特異的な構造を持つ 【ラズベリー型中空メソポーラスシリカ】 の合成に成功しました。本材料は、中空内に薬剤を多量にカプセル化でき、かつシェル部分には蛍光物質などの標的分子を吸着させることが可能な次世代のDDS担体としての利用が期待されます。
論文詳細
“Morphological control of mesoporous silica particles by dual template method” , T. Kaneko, F. Nagata, S. Kugimiya, and K. Kato, Ceramics International, 2018, DOI: https://doi.org/10.1016/j.ceramint.2018.07.257
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バイオ成分(ペプチド)と ナノ粒子(ハイドロキシアパタイト)を複合化した
高性能タンパク質分離剤を開発 ~健康分野など先進バイオテクノロジーへの応用に期待~
材料化学専攻博士前期課程1年の小島鈴果さんが、実験を担当し、その結果をまとめ執筆した研究論文が、エルゼビアB.Vが出版する 「Applied Surface Science」 (応用表面科学誌) に掲載されました。
本研究において、納豆糸の主成分ペプチドであるポリグルタミン酸と、歯の主成分であるハイドロキシアパタイトを複合化させた新規ナノ粒子が、数種類のタンパク質混合液から、必要なタンパク質のみを選択的に吸着できることを報告しました。今後は、本粒子を用いた血糖値センサーや化粧品/医薬品原料などへの応用を進める予定です。
論文詳細
“Synthesis of peptide-containing calcium phosphate nanoparticles exhibiting highly selective adsorption of various proteins” , S. Kojima, F. Nagata, S. Kugimiya, and K. Kato, Applied Surface Science, 2018, DOI: https://doi.org/10.1016/j.apsusc.2018.07.114
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全国各地で愛される地元の名産品を紹介する朝日新聞「ぐるり逸品」に
応用化学科小林教授等が開発した給食用高強度磁器食器が紹介されました
(ぐるり逸品)
美濃焼の高強度磁器 岐阜県土岐市 割れにくさ3倍、給食で活躍
■岐阜県土岐(とき)市
応用化学科の小林教授が開発した割れにくく強度の高い白い磁器が全国の公立小中学校の3割以上で使われている。かつて給食用の食器といえば金属や樹脂製がほとんどだった。「食育」としての給食や樹脂製食器の安全性が問題になった頃でもあり、家庭で使っているような食器を給食でも使うためには、運搬や、高圧水の食器洗浄機に耐えられるように通常の磁器の3倍程度に強度を上げる必要があった。
通常の磁器の原料に加えて、素地(きじ)にアルミナを約30%配合。強度を高めるのに有効な釉薬(ゆうやく)で素地を挟んで焼成し、1平方センチあたり2・3トン以上の圧力に耐えられる。器のボウルは手にすると、しっくりなじむ磁器ならではの手触り。破損防止で口縁を縁取りして強化している。
【写真説明】
機械で行う高強度磁器の成形作業。この後素焼きなどを経て、約1300度で焼き上げる=岐阜県土岐市駄知町
東京都台東区で使われている学校給食の高強度磁器。リサイクル原料が18%=おぎそ提供
朝日新聞 2018年6月4日 夕刊
■記事へのリンク(愛知工業大学の紹介ページ): http://www.ait.ac.jp/news/detail/0003463.html
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森田靖教授(物性有機合成化学研究室)が朝日新聞で紹介されました
本学科の森田靖教授の行っている、有機中性ラジカルを用いた次世代充電池や、核磁気共鳴の高性能化のための物質合成の研究が、朝日新聞の「先端人」で紹介されました。
朝日新聞
2018年6月3日(日)13版 TOKAI ASAHI
「先端人」「夢の充電池 開発挑戦中 愛知工業大学教授 森田 靖さん」
■記事へのリンク(愛知工業大学の紹介ページ): http://www.ait.ac.jp/news/detail/0003427.html
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2018年5月28日(月) 日経産業新聞記事掲載
森田教授・村田准教授(物性有機合成化学研究室)が独自に開発した有機中性ラジカル分子、トリオキソトリアンギュレン(TOT)の安定性と自己集合構造などに関する研究成果を、日本化学会の総合化学誌であるBulletin of the Chemical Society of Japanにて発表しました。本論文は森田教授が2016年3月に受賞した日本化学会 第33回 学術賞のAward Accountsです。
有機中性ラジカルは不対電子を持つという特殊な電子状態のため、磁性や電気伝導性など、通常の有機分子では実現できない様々な機能を発現することが期待されています。しかし、一般に有機中性ラジカルは極めて不安定な化学種であり、電子材料としての利用はもとより安定に単離することも困難でした。その安定化には立体的にかさ高い置換基で分子骨格周辺を覆い分子間での反応を阻害すること(立体保護)が最も重要であると古くから広く知られていました。しかし、森田教授らが今回初めて合成・単離したベンゼン様の6員環6個から構成されるTOTは、立体保護効果がなくても空気中室温で安定に取り扱うこと ができる初めての炭素原子中心型の中性ラジカルであることがわかりました。立体的にかさ高い置換基を分子骨格周辺に有していないため、奇数個の電子や化学結合の極性に起因する強い自己集合能により、固体あるいは溶液中でも分子同士が強固に相互作用することが可能となり、多次元的な集合構造を構築することができます。今回得られた成果は、奇数個の電子から成る有機中性ラジカルに基づく電子機能性材料の研究に新しい展開を創出する画期的なものです。森田教授らはすでに、この中性ラジカルを元にした高性能リチウムイオン二次電池や単成分純有機電気伝導体、近赤外光応答電気伝導体等の様々な機能を明らかにしており、燃料電池用酸素還元触媒への応用など、さらなる研究展開も進めています。
■論文のURL: http://www.journal.csj.jp/doi/abs/10.1246/bcsj.20180074
■本学での紹介記事のURL: http://www.ait.ac.jp/news/detail/0003404.html
日経産業新聞の記事は上記の本学HPでの紹介記事から閲覧できます。(6/29まで)
■プレス発表資料は森田・村田研究室のHPよりダウンロードできます:
http://aitech.ac.jp/~morita/index.html
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ポリピレンとポリアニリンを活性炭の細孔内部のみに重合させた
電極から高性能ハイブリッドキャパシタを開発エネルギー材料化学グループ(大澤教授・糸井准教授)の博士前期課程2年長谷川英之君、平成28年度卒業の牧清太郎君、二宮健君らが行った研究成果が、イギリス王立化学会誌「Nanoscale」に掲載されました。
この研究では、活性炭の有するわずか数ナノメートルの細孔内部のみにポリピレンとポリアニリンをそれぞれ生成させ、これらをアノードとカソードとして作製したハイブリッドキャパシタの優れた急速充放電特性と体積あたりの高エネルギー密度化を報告しました。
論文詳細
"Electrochemical polymerization of pyrene and aniline exclusively inside the pores of activated carbon for high-performance asymmetric electrochemical capacitors", H. Itoi, S. Maki, T. Ninomiya, H. Hasegawa, H. Matsufusa, S. Hayashi, H. Iwata, and Y. Ohzawa, Nanoscale, 2018, DOI: 10.1039/C8NR01529E.。
Tel 0565-48-8121 内線 2200 Fax 0565-48-0076
更新:2018/09/03