イギリスの国鉄(British Rail)
イギリスの鉄道網は大変発達しており、イギリス国内主要都市やヨーロッパへも簡単に鉄道が利用できる。電化区間は比較的少なく、ディーゼル列車が一般である。インターシティー125はディーゼル特急列車で最高時速は125マイル(200Km/時)を誇っている。
イギリスの列車には指定席車という特別な車両はなく、指定席である場合は座席の背もたれの上にReservedと書かれた紙片が立ててあるだけである。そこ以外であれば空席なら自由に座ることができる。大きなトランク等は入口の荷物置場か、車両内の椅子と椅子の間の指定された場所に置くことができる。
ロンドンの駅は目的地方面別に合計12の駅(ターミナル)がある。エジンバラへ行くにはキングズ・クロス駅から、リバプール、グラスゴー方面にはユーストン駅という具合いである。ウェールズ地方へはロンドンの西玄関にあたるパディントン駅(Paddington)が始発駅となる。これら国鉄駅の間はロンドンの地下鉄を利用することになる。
国鉄駅への入場はまったく自由で通常改札口はない。切符を持ち列車に乗り込んだ後、車掌が切符を点検に来る。したがって見送りも簡単。入場券もない。
ロンドン始発駅で列車に乗るときは、目的の列車が何番線から発車するかを掲示装置で読み取らなくてはならない。これは時刻表にも書いてない。列車を待っている人はみな掲示装置の前に集まり、掲示を真剣に見つめている。
インターシティー運行時間
インターシティーはかなり夜遅くまで利用できる。ロンドン、カーディフ間を例に取ると、ウイークデイでは次のようになる。
- ロンドン・パディントン カーディフ
- 始発 7:00 ...............................................9:02
- この間通常1時間おき
- 最終 23:45 .......................................01:58
- カーディフ ロンドン・パディントン
- 始発 4:39 ...................................................... 6:40
- この間通常1時間おき
- 最終 19:31.....................................................21:34
鉄 道 で ウ ェ ー ル ズ へ
ロンドン・パディントン駅からインターシティー 125がウェールズのスウォンジーまで走っている。途中の主要停車駅はレディング(Reading )、ニューポート(Newport)、カーディフ(Cardiff)、ブリジェンド(Bridgend)、ポート・タルボット(Port Talbot)、ニース(Neath)、そしてスウォンジー(Swansea)となる。パディントン、カーディフ間は1時間45分が最も速く、途中スウィンドン(Swindon)とブリストル・パークウエイ(Bristol Parkway)に停車する便は2時間かかる。カーディフ、スウォンジー間は1時間である。月曜日から土曜日にかけてのダイヤと日曜日のそれとは異なるので注意を要する。
ヒースロー空港とレディングはレイル・エアーリンク(Railair Link)というバスが30分おきに出ている。所要時間は65分〜70分である。
ガトウィック空港、レディング間は列車が運行されており、1時間25分かかる。
ウェールズ諸都市への鉄道での所要時間
- 区 間........................................................................................所 要 時 間
- ロンドン................................カーディフ.............................1時間45分
- ロンドン...............................スランドドゥノウ..................3時間34分
- ロンドン...............................フィシュガード......................4時間
- ウルバーハンプトン...........アベリストゥイス..................3時間
- バーミンガム.......................スウォンジー..........................1時間45分
- ポーツマス...........................スウォンジー...........................4時間30分
- ヨーク...................................カーディフ.............................. 4時間30分
コ ウ チ(Coach)
長距離バスのことをコウチという。イギリスは道路網及び高速自動車道が完備しているので、料金の比較的安いコウチに人気がある。
ウェールズ方面にはロンドン、スウォンジーを結ぶ高速道路(Motorway)がある。通称M4という。M4は片側3車線(一部2車線)の高速道路で制時速は時速70マイル(113Km/時)となっている。ロンドン・カーディフ間は248Kmで2時間30分程度の所要時間が見込まれる。
イギリスの高速道路は、一般道路と同様無料である。しかし長い橋、M4ではセブン・ブリッジ(Severn Bridge)を渡る時、通行料 50pを払わなければならない。
セブン・ブリッジを渡るとウェールズになる。この橋は1966年に完成し、1日平均40万台の車が利用すると言われている。1987年から89年まで補強工事を行っており、工事区間は時速40マイル制となっている。時々土曜の夜から日曜の朝にかけて全面通行禁止となるので注意を要する。
さてこのコウチを呼ばれる長距離バスは主要都市を結ぶ交通機関としてイギリス人に親しまれている。また空港等に直接接続するので便利である。ヒースロー空港、カーディフ間は3時間、ガトウィック空港からは4時間55分、またロンドン・ヴィクトリア駅からは3時間35分となる。
料金は片道(Single)、日帰り往復(DR)火曜、水曜の往復(MR)が同料金で一番安く、次に金曜日を除く日の往復(PR)がそれに続き、すべての金曜日と、7、8月中の土曜日を除く往復(PPR)が一番高くなっている。
カーディフからの所要時間
- ヒースロー空港 ..................................................... 3時間
- ガトウィック空港..................................................... 4時間55分
- ロンドン・ヴィクトリア......................................... 3時間35分