カーディフは、ウェールズの首都。政治、経済、司法、文化の中心であり、また大学の町でもある。人口はわずか28万人ではあるが、イギリスでは13番目の大都市である。19世紀に飛躍的に成長した都市で、その経済力はカーディフ城西にアメリカのワシントンD.C.にも比較されるシティ・ホールや博物館を広大な敷地に美しく配置することを可能にした。この地区はカテイズと呼ばれ、春、黄水仙が咲き乱れる中、その白亜の建物は一段と美しく、また夜、夜間照明に白く浮かび上がる市庁舎群は荘厳とも言える。
シティ・センターはこの美しい行政関係地区の南、すなわちカーディフ城の南の城壁に面して広がっている。イギリスの中でも、最もモダンなものの一つ、セント・ディヴィッズ・ショッピング・センターは、いつも活気に溢れている。カーディフ城の城門から南に延びるハイ・ストリート、セント・メアリー・ストリートや、東に延びるクイーン・ストリートはカーディフの最も古い街路の一つであり、ここには多くの銀行やデパートが建ち並んでいる。
またこの都市には大変近代的な大ホール、セント・デイヴィッズド・ホールや劇場のニュー・シアターという文化施設、またウェールズ国立ラグビー・スタジアムや50mプール等の施設を持つエンパイア・プール、またアイススケート場といったスポーツ施設が完備している。
カーディフはまた大学の町でもある。 100年の歴史を持つユニバーシティー・コレッジ・カーディフは、1988年8月より、ウェールズ工科大学と合併しウェールズ大学カーディフ校となった。その他高等教育期間も含めると、15、000人の大学生がカーディフに学んでいると推定される。カーディフは若者の町とも言えよう。
この数年のカーディフの変化は凄まじいものがある。かつてカーディフをウェールズ最大の都市する原動力になった石炭や鉄の積出港であったドックランドは20世紀に入り衰退の一途をたどり、犯罪の蔓延る危険な地域として人々の近寄らない地域となった。しかし、このカーディフベイの地域は再開発され、美しいウェーターフロントを形成するようになった。今ではビジネス、観光、娯楽の新たな中心地となろうとしている。1999年にはウェールズ議会が発足し、カーディフベイに議会が置かれた。21世紀を迎え、カーディフはウェールズの首都として、ますます発展しようとしている。
議会展示場(旧ピアーヘッドビルディング