中山 雄行
流体力学関連とピアノ関連の研究について概要を説明します。まず、流体力学関連の研究ですが、最初に挙げられるのは渦の定義です。渦というと、鳴門の渦や台風や銀河等よく知られた流れの運動ですが、まだ渦の物理的な定義は完成されていません。理論物理学の未解決の難問と言われる乱流理論も、この渦が乱流の主要な要因です。一方、この渦は、日常生活や社会に大きく関わっています。万葉集で歌われるだけでなく、楽器の音、また工学の分野では飛行機や車等の推進や騒音、発電分野等非常に多分野に関わり、性能や環境に大きく影響を与えています。そこで、当研究室では、新しく物理量を創造してこの渦を数学的、物理的に定義し、これを基に流れに潜む渦を抽出して可視化、強さを評価する理論と数値解析(コンピュータによるシミュレーション)を構築しています。