松室 昭仁
マイクロ・ナノマシンの実現に向けて,原子・電子・分子などの極微な物質の制御して超微細加工技術の確立を行う.現在,直径が数nm-数十nm,長さ数μmのカーボンナノチューブ(CNT)を走査型トンネル顕微鏡の探針として用い,トンネル電流を試料表面-探針に流すことによりナノスケールレベルの高アスペクト比(長さ/直径)穴加工や盛り上がり加工を実現している.また,スパッタリング法により薄膜形成を行い,原子間力顕微鏡で引掻くことにより微小領域でのトライボロジー特性や電子顕微鏡を利用して組織変化を観察することにより実用上重要な機械的性質の評価を行っている.さらに,生体材料として利用されているハイドロキシアパタイトやチタンの擬似生体液中でのマイクロトライボロジ-特性の評価も行っている.