松井 良介
金属の粉末を焼き固めてかたまりにする粉末冶金と塑性加工という二つの方法を使って,ひとつの材料の中で違った性質を持つ材料を製造する方法について研究しています.現在は形状記憶合金という,大きく変形させても温めると元の形に戻るユニークな材料を使い,材料の中で元に戻る温度が変化する性質を持たせることに成功しています.この方法で製造した新しい形状記憶合金は,医療やロボットの分野などで応用できます.加えて,人工衛星をはじめとする形状記憶合金の応用や防食処理(サビができにくくするための処理)についても研究しています.写真は粉末冶金の最中の状態(赤く見えるのが黒鉛型.この中に形状記憶合金の粉末が入っています.)と塑性加工のための熱間押出し装置を撮影したものです.