Bassoon
ファゴット、木管ではかなり大きく、長いボディに赤い外見のこの楽器、一見すると不思議な外見である。
音は、見た目どおりの、多少鼻の詰まったような音色を持つ。
音が跳躍する動き、おどけたような表現を得意とする。こういう表現を求める楽曲はじつは結構ある。
ファゴットは、同じ木管楽器の仲間と比べると。(例、クラリネット、オーボエ)
音は比較的に出やすく、リードミスも少ない楽器と言われている。
しかし、機構が単純である為に、音程がとりにくいという難点はやはりあるが、こと表現の豊かさで
この楽器の右にでるものはオケには存在しない。
オケの主な役割としてファゴットは低音を担当する。
しかし、コントラバスとチューバ(それらに加えコントラファゴットという楽器も存在する)。
これらの圧倒的な低音楽器がオケには存在する為、
もしファゴットに求められるのが低音だけならこの楽器はここまで重宝されなかったろう。
ファゴットの特徴は前記に記したようになんと言ってもその表現力である。
その表現力は曲の中盤などでよく用いられる。
この音は、音楽そのものをより豊かにしていく力を持っている。
吹奏楽でもオケでもどちらかといえば影の存在になりがちなこの楽器。
しかし、影があるから表はより美しくなる。
また音色はどの楽器とも混じりやすく、その特性から交響曲でも、弦のアンサンブルの中に混じって吹く
ことも少なくない。
こういう楽器がオケを支えているからこそ、ヴァイオリンやオーボエは
安心してメロディを歌っていられるのだ。
またこの楽器があって始めてオケが完成する、ともいえる。
この楽器が愛工大オケに存在しないのは本当に残念である。