コントラファゴット
ファゴットをひとまわり大きくしたもの。ファゴットがバスーンとも呼ぶのに対し、この楽器は
ダブルバスーン、あるいはコントラバスーンとも呼ばれる。
ファゴットの倍の管長を持ち、音域はさらに1オクターブ下となる。木管の中ではもちろん最低音域である。
見た目以上に大きく、エンドピンを必要とするこの楽器、実は持ち替え楽器ではない。
ファゴットに比べ、早い動きは得意でないが、ファゴット独特の音色はさらに深みを増す。
木管楽器の中でも多くの息を必要とし、圧倒的な低音と美しい音色はオケをより効果的に盛り上げる。
大編成の曲となると欠かせない存在。
余談だが、かのベートーベンはファゴットを実際よりも音量の鳴る楽器と認識していたという話がある。
ベートーベンにおけるファゴットは、だからより音量を出さないとその役割を果たせないといえる。
また第9におけるコントラファゴットは恐ろしく早く、この楽器の使われ方としては効果的ではないと言われている。
一方、ベートーベンの10番目の交響曲と言われているブラームス1番にもこの楽器は登場するが、ここでは
とてもいい音色がより効果的に使われている。
すばらしい楽器であるコントラファゴット。しかし、その楽器の使用頻度や特性、などにより、
学生で演奏できる人はそんなに多くない。