●カーボンナノチューブへのクリーン水素の電気化学的貯蔵

 昨今の環境汚染問題の改善に向け、クリーンエネルギー源として水素が注目されています。例として、燃料電池車をとりあげてみましょう。燃料電池車は水素と酸素の化学反応より電気エネルギーを取り出す仕組みで駆動します。
 H2 + 1/2 O2 → H2O 
上の化学反応式より見てわかるように地球温暖化の原因であるCO2が発生しない、地球にやさしい自動車です。
 さて、燃料電池車の実用化において、いかに安全に限られた空間・重量にできるだけ多くの水素を積み込むことができるかが開発のキーポイントの1つとなります。近年、軽量で安価な炭素材料による水素貯蔵が注目されています。本研究室では、活性炭から新素材であるカーボンナノファイバーまで各種の炭素材料に対して、室温、常圧で電気化学的手法での水素貯蔵の可能性の検討と、メカニズムの解明を進めています。また、フッ素化を用いた表面構造の改質による貯蔵性能の向上について研究を行っています。


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