Posaune

 

 

鳴り響くは長いスライドを自在に操りひときは巨大なベルを客席真っ正面に向けるポザウネ。
その音量はいわゆるオーケストラのそれと思われてるものがほとんどこの楽器から出ていると考えて丁度いいくらいだろう。
トランペットやホルンが小さなマウスピースから入れた息を楽器の抵抗によって音量を出すのに対し、
この楽器は一際大きく広がったマウスピースから大量の息を入れることによって音量を出す。
また運動がピストンやロータリーではなくスライドなのもあり、早い動き、
高度な運動性はあまり望めないが、逆に音程を連続的に変化させるポルタメントは
得意技と言ってよいということは、以前書いた通りである。
そもそも、このような音程の微調整のきく楽器は管楽器では革命的!一見不便そうだが、
絶妙な音程作りを必要とされる場合、キー・システムやピストン、ロータリーでは限界があるのだ。
トロンボーンがパート内で和音を完成してしまえるように常に3本セットなのもその為。
非常に有能な楽器なのである。(もちろんそれなりに熟練は必要であるが。)

 

 

さて、トロンボーンだと有名どころでいうと、ジャズバンドやブラスバンドでの演奏が印象的。

古来から教会音楽では合唱の伴奏楽器として使われてきたこの楽器(ご存知、天使の持つ楽器だ。)

交響曲での初出はべートーベンの5番終楽章。そこからロマン派へと時代が変わるにつれ

大編成の楽曲が求められるようになり、次第にトロンボーンの使用頻度も上がった。

トロンボーンの役割はやはり一番は和音の精製だろう。

ピアノでもフォルテでも、トロンボーンにはいつでも綺麗に和音を作ることが必要とされる。

上記したように、管楽器ではそれが一番可能なのがトロンボーンなのだ。

例えばオケ全体で大きな和音を作る時、音量バランスの取れた3本のトロンボーンが

しっかり後ろから和音を作って出してくれるからこそ、オケ全体が綺麗なハーモニーをつくることが出来る。

幻想交響曲4楽章の最後の解決音やブラ1コーダのコラールは特に典型的。

それに加え、やはり派手な曲にはトロンボーンは必要不可欠だろう。

ホルン以上の音のスピードと厚さ。リズム作りが多いがこの楽器の提示する主題はあまりにも絶対で絶叫。

レニングラードのフィナーレはこの楽器により「人間の主題」が再度提示されて終結する。

なにものにも屈しない誇りと絶対的な意志の力。

これにて物語は完結する。

我々の勝利によって。

 

現在愛工大では2人の奏者がいる。

その1人は史上最高の支持率を誇る、初の黒人大統領。

その実権は団長よりも強く、加えて安定感抜群の技術を誇る。それが愛工大オケのトップトロンボティスト(?)

早くもう1人はライダー出身で

なんでも最近某人気歌手のあの方と結婚したとかw

秋のドラマにも出演予定。これからの彼に目が離せない(?)

そんな進化したトロンボーンパートに今の愛工オケが求めるものは

正確な拍取り。これに加えてはっきりとした発音(タンギング技術)

後は強弱と伴奏の役割を理解すること、だろうか。

もちろん、上記したように和音の精製してこそトロンボーンであることも忘れないで欲しい。

他人の意見をもう少し素直に受け入れてみると、中々上がらなかったレベルも上がるかもしれない・・・

 


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