Doublebass

 

クラシックに限ったことではないが、音域には

高音域、中音域、低音域がある。(当たり前すぎるが)

高音域、中音域の役割についてはこれまで説明した通りなので割愛、

ここで低音域についてを簡単に。

バスは、音楽なら吹奏楽だろうがオーケストラだろうがジャズだろうがロックだろうが必ず必要である。

その役割として、主に表打ちやリズム作り。音楽全体の基盤を作っていく役割が課せられる。

演奏者は、曲を弾いていてリズムが崩れかけたかなと思ったらバスの音を聞いて修正をする、

というのが理想である。当然そのバスは結果的に常に正確なリズムを刻み続けることを求められる。

決して複雑なリズムが多いわけではないが、重要性は他のどのパートよりも重い。

オケ全体を支えるもの。音楽そのものをこのパートが支える。

安定したリズム感に重厚な音量は必要不可欠。

あぁきっとヴァイオリンやフルートオーボエ奏者には絶対に分からないだろうが、君らの下には必ず彼らがいて、

支えていてくれている。

一方で32分音符などの細かい音符を並べている下で弾く4分音符は、全然楽なのに死ぬほど楽しいのを今でも覚えている。

そんな役割をオケで担っているのがコントラバス。

チェロを大きくしたように見えるが、正確にいうとヴァイオリン族の仲間ではない。

コントラバスの特徴はなんといってもその低音と音量である。

あの低音域をここまで響かせることが出来るこの楽器の恐ろしさ、大きさを考慮しても想像以上だ。

ベートーベンの第9終楽章は骨まで響きが伝わってくるようだ。

またコントラバスが印象的と言えば、チャイコフスキーではないだろうか

後期の交響曲は特にコントラバスが印象的。激しい旋律の裏で下降音系をクレッシェンドで弾いていく様も非常に印象的だが、

5番1楽章の最後のように静かに超低音を響かせる様やロメジュリでの単独旋律もとにかくしびれる。

またマンフレッド交響曲では終始音楽を支配しているのはこの楽器ではないだろうか。

 

なんと言ってもオーケストラに低音は絶対に必要不可欠。それは編成が大きくても小さくても同じことだ。

ヴァイオリンやオーボエだけではただの旋律(かざり)

音楽は低音が入って初めて本物(・・)になるのだ。

そんな大役だが現在は不在。

来年に期待!!

 

 

 


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