言語処理学会第32回年次大会(NLP2026) 参加報告

2026.03.16

B4の清水です。2026年3月9日〜3月13日に開催された言語処理学会第32回年次大会で発表いたしました。

本学会の詳細:言語処理学会第32回年次大会 公式サイト

学会名・開催日程・開催地

  • 学会名:言語処理学会第32回年次大会(NLP2026)
  • 開催日程:2026年3月9日〜3月13日
  • 開催地:宇都宮ライトキューブ

発表

AIエージェントのためのツール呼び出し評価データJMultiWOZ-TCの構築というタイトルで発表しました(論文はこちら)。

研究内容

大規模言語モデル(LLM)を用いたAIエージェントは、外部ツールを呼び出すことで、より複雑なタスクを遂行することができます。 しかし、ツール呼び出しの性能を評価するための日本語のベンチマークデータセットが不足しているという課題があります。 そこで本研究では既存の日本語マルチドメイン指向型対話データセット「JMultiWOZ」も元に、「JMultiWOZ-TC」というベンチマークデータセットを構築しました。

印象に残った発表・講演

全体で797件のポスター発表がありました。その中でも特に印象に残った発表を紹介します。

R-Clarify: 曖昧なユーザ発話に対して内省に基づく明確化を行う対話システム

陳 俊鋒さん(東京科学大学)による発表です。 ユーザの曖昧な発話に対して、エージェントが明確化質問と内省を行いながら潜在ニーズを推定する対話システム「R-Clarify」が提案されていました。 ユーザの発話だけで即座に行動を決めるのではなく、問い返しや過去の内省メモを活用してより適切な行動を選択する点が興味深かったです。 実験結果からも、明確化と内省の組み合わせがエージェントの性能向上に寄与することが示されており、実環境での対話エージェントにおいて重要なアプローチだと感じました。

大規模言語モデルの探索型デコーディングにおける予算制約に整合的な探索戦略

宮本空さん(東京科学大学)による発表です。 このポスターでは、大規模言語モデルの探索型デコーディングにおいて、計算予算を考慮した探索戦略「BG-MCTS」が提案されていました。探索の残り予算に応じて、幅優先から深さ優先へと探索方針を切り替える点が特徴であり、限られた計算資源の中でも効率的に解答へ到達できるよう設計されています。特に、探索の進行状況に応じて生成の方針を柔軟に変化させる仕組みが興味深く、LLMの推論過程を探索アルゴリズムの観点から改善しようとする発想が印象的でした。

学会期間中の食事

学会の合間には、懇親会やランチセッションが多く開催されており、会場周辺で食事を取る機会もありました。

ランチセッション

サイバーエージェント様主催のランチセッションにて、幕の内弁当をいただきました!就職活動だけでなく、自分の研究分野であるAIエージェントについてのお話もさせていただき、今後の役に立つ知識を得ることができました!

懇親会

公式懇親会にて、ビュッフェ形式でのお食事をいただきました!色んな人との交流が深まり、とても有意義な時間を過ごすことができました。

餃子

「宇都宮餃子館 東口店」にて、宇都宮の名物である餃子もいただきました!宇都宮は餃子の消費量が日本一で、餃子専門店も多くあるそうです。とても美味しかったです!

まとめ

ポスター発表では普段研究チームで議論するだけでは得られない多角的な視点から意見をもらうことができ、また、他の研究者の方々の発表を聞くことで、新たな知見を数多く得ることができました。 さらに交流企画を通して、同世代の研究者や企業の方々と議論することで、新たな繋がりを持つことができました。
今後、研究を発展させていくうえで今回の機会はとても有意義だったと強く感じています。
この貴重な機会を与えてくださった、NLP2026運営委員の皆様、スポンサー様、そして参加されたすべての方々に感謝申し上げます。

徳久研のブログページに戻る