143

 

 

2AD  前 3単位  必修

構造力学II及び演習

 

助教授

鈴木 森晶

研究室:

2号館6609号室

Structural Mechanics II and Exercise

e-mail

suzuki-moriaki@aitech.ac.jp

 

 

 

 

     

 

概 

外力が加わった構造物の内部で力がどのように分布しているか,また,それが設計にどう利用されるかを学ぶ.さらに,加えられた力により構造物はどのように変形するのかを学ぶ.その際に構造物の断面の形や材料とどのような関係にあるのかを理解し,その計算法を学ぶ.特に構造物を設計する際には部材の持つ強度であるミクロな概念と構造物全体でのたわみを考えるマクロな概念を理解できる事を目指す.

授 業 予 定

 

 

1回

 

構造力学I及び演習の復習と物体内に生じる断面力と応力−ひずみ関係とその概念について概説する.

2回

 

物体内に作用する断面力・応力・ひずみと構造物の変形(たわみ)の間にある関係について概説する.

3回

 

断面の諸量である断面1次モーメント,断面2次モーメント,重心,断面2次半径などについて概説する.

4回

 

断面の諸量の中立軸との関係について説明をする.簡単な断面形状についてその計算方法について解説する.

5回

 

各種断面形状の具体的な計算方法について解説し,ここまでの内容で理解度確認試験(60分)

6回

 

理解度確認試験の解説と,断面諸量が構造物の変形にどのように関係しているかを解説する.

7回

 

構造物の変形,特に梁のたわみとたわみ角および境界条件の概念について解説する.

8回

 

構造物のたわみを計算する過程で,各種形式の構造における境界条件が見出せるようにする.

9回

 

各種構造物のたわみを計算するために必要なテクニックを解説し,ここまでの内容で理解度確認試験(60分)

10

 

理解度確認テストの結果を受け,理解が不足している部分について,重点的に補足説明を行う.

11

 

トラスや梁の部材力などを簡便に求めるための影響線についてその説明する.

12

 

影響線の利用の仕方について説明を行う.

13

 

全体の理解度を確認するための中間試験150分)

14

 

中間試験の解説,全体の復習,理解度確認補習

15

 

期末試験(150分)

 

 

教科書

参考書

『よくわかる構造力学ノート』四俵正俊著(栄進堂で販売)

『構造力学』青木徹彦著(コロナ社)など

 

 

★構造力学I及び演習で学習した土木構造物を構築する際の基礎の基礎となるつり合い式を用いて,断面二次モーメントなどの断面の諸量およびたわみなどの概念と算出方法を理解できること.具体的な構造物と荷重が与えられたときに,断面力やたわみを計算できるようになること.また,逆に材料と構造形式が与えられたときに,どの程度の荷重まで耐えられるかを計算できるようになること.簡単な断面を有する橋梁構造の設計が行えるようになることを目標としている.

 

授業の方法と特徴

 

★講義は教科書の第4章までの内容とし,教科書とホームページ記載の演習問題を用いて解説する.

★目標への到達度を確認するために,不定期に小テストやレポートを課す.最終講義日に期末試験(90分)を実施し,その総合評価によって合否を判定する.授業には,学生証,筆記用具・電卓・定規等を常に準備しておくことが望ましい.出席は学生証のバーコードをスキャンする.小テストやレポートを出席に替えることもある.

 

成績評価の方法

 

★成績は授業中のテストの総合点で評価する.評価点の配分は,レポート20%,中間試験40%,期末試験40%とする.総合点の60%を合格ラインとする.中間試験で特に優秀な場合は期末試験を免除することもある.100%出席が原則であるので,出席を合格への加点対象とすることはない.4回以上の欠席は自動的に不合格とする.

 

教員からのメッセージ

 

★構造力学I及び演習に引き続き開講される科目で,構造力学I及び演習で学習した内容が80%程度理解できていない学生は,単位の取得は非常に困難と思っていただきたい.講義の予習はもちろんのこと,ホームページに各種の演習問題が掲載されているので,復習として演習問題をすべて解くくらいの勢いで取り組まれたい.

★構造力学II及び演習が不合格になった学生の大半は,つりあい式の概念が理解できていないことに起因する場合が多い.構造力学III及び演習も同様である.従って,後期の構造力学I及び演習から最履修することを強く勧める.質問・意見等は随時受けるので遠慮なく研究室を尋ねてほしい.