142

 

 

1AD  後期  3単位  選択

構造力学I及び演習

 

助教授

鈴木 森晶

研究室:

2号館6609号室

Structural Mechanics I and Exercise

e-mail

suzuki-moriaki@aitech.ac.jp

 

 

 

 

     

 

概 

土木構造物の設計をするには,どのような力が作用し,それは構造物の内部でどのように分布するのか,力によってどのような変形を生じるのか,さらに構造物はどのようにして破壊するのか,などについて理解しておく必要がある.構造力学全般を通じて以上のようなことについて学ぶ.構造力学Iでは,まず力一般について,続いて「トラス」および「梁」における力のつりあいについて学ぶ.

授 業 予 定

 

 

1回

 

力の合成・分解,ニュートンの3法則,内力と外力など力の基本原理について学ぶ

2回

 

構造物に作用する代表的な荷重とそれを支える支点について理解する.つり合い式の基本概念を学ぶ

3回

 

支点に作用する力である支点反力を理解し,つり合い式の基本概念を用いて算出する方法を学ぶ

4回

 

支点反力の概念を理解し,それを求められるようにする

5回

 

一般的な梁構造である,単純梁,片持ち梁,ゲルバー梁,間接梁の概念を理解する

6回

 

内力である断面力(軸力,せん断力,曲げモーメント)の概念を理解し,自由体図を作成して求める

7回

 

前回の続きと,第1回〜第6回授業に関する理解度確認試験(60分)

8回

 

断面力(軸力,せん断力,曲げモーメント)図の概念を理解し,作図する

9回

 

トラス構造を例にとり,トラス構造の特徴を学ぶ

10

 

トラスの部材力も求める際の考え方と求め方を学ぶ(格点法)

11

 

トラスの部材力も求める際の考え方と求め方を学ぶ(断面力法)

12

 

力(部材力)と応力の関係,応力とひずみの関係について概説する

13

 

全体の理解度を確認するための中間試験90分)

14

 

中間試験の解説,全体の復習,理解度確認補習

15

 

期末試験(90分)

 

 

教科書

参考書

『よくわかる構造力学ノート』四俵正俊著(栄進堂で販売)

『構造力学』青木徹彦著(コロナ社)など

 

 

★土木構造物を構築する際の基礎の基礎となる支点反力やつり合い式の概念が理解できること.また,つり合い式を作成し,支点反力が計算できること.続いて,構造物内部の断面力を理解し,つりあい式を用いて計算し,図化できること.さらに,実構造物に対してどのようにつり合い式を適用するかを理解する.講義では橋梁などをモデル化した梁構造を中心にして学ぶ.引き続き2年前期に開講される構造力学II及び演習では,ここで学習した内容がベースとなるので,80%以上の理解を目標とする.

 

授業の方法と特徴

 

★講義は教科書の第4章までの内容とし,教科書とホームページ記載の演習問題を用いて解説する.

★目標への到達度を確認するために,不定期に小テストやレポートを課す.最終講義日に期末試験(90分)を実施し,その総合評価によって合否を判定する.授業には,学生証,筆記用具・電卓・定規等を常に準備しておくことが望ましい.出席は学生証のバーコードをスキャンする.小テストやレポートを出席に替えることもある.

 

成績評価の方法

 

★成績は授業中のテストの総合点で評価する.評価点の配分は,レポート20%,中間試験40%,期末試験40%とする.総合点の60%を合格ラインとする.中間試験で特に優秀な場合は期末試験を免除することもある.100%出席が原則であるので,出席を合格への加点対象とすることはない.4回以上の欠席は自動的に不合格とする.

 

教員からのメッセージ

 

★高校までで学習した数学や物理の基本的なところがきちんと理解できていないと4回目あたりで挫折する可能性が高い.大学の講義を甘く見ていると,後で後悔することになる.講義の予習はもちろんのこと,ホームページに各種の演習問題が掲載されているので,復習として演習問題をすべて解くくらいの勢いで取り組まれたい.

★構造力学は土木の力学系科目すべてに共通となるつりあい式の概念を理解することを目標としている.この種の科目は丸暗記や一夜漬けでは攻略できないので,日々の努力をおろそかにすると,悲惨な学生生活になる可能性があるので注意していただきたい.質問・意見等は随時受けるので遠慮なく研究室を尋ねてほしい.