トップ>研究概要>縮合多環型πラジカル/非局在型一重項ビラジカル
水素分子が二つの水素原子に開裂する途中段階では、二つの不対電子の相互作用が弱まった領域(中間解離領域)が存在する。常態にある水素分子は、二つの不対電子が互いに空間を共有し合うことで共有結合を形成しているが、中間解離領域では互いに離れた空間で相互作用しあうようになり、一重項ビラジカル性を帯びてくる。この中間解離状態にある電子構造を長期間安定に存在させ、その電子構造に由来する特徴を見出していくのがこの研究の目的である。また、究極的には、中性閉殻単分子を結晶化させるだけでポリアセチレンのような無限π共役系を構築することも目指している。
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