概要 |
土木工事によって作り上げる構造物は多岐にわたる。また工事場所やその環境によってもその施工法が異なる。そのため、これまでに学んだ土質、水理、コンクリート、構造、橋梁等で学んだ内容を工事という観点から整理するとともに、これらを縦断的に結びつけ、土木工事の流れを修得することをテーマとする。到達目標は、土木工事の施工における土木工学の専門分野の知識を活用できるようにする。(学習時間:22.5時間、期末試験:1.5時間)
この講義を習得することで、学科カリキュラムポリシーの「B(2)技術者としての責任・倫理観の育成」、「C(3)実践的応用能力を目指した土木専門知識と技術の育成」が身に着く。 |
計画 |
1回 講義のガイダンスと概要(土木施工とは)
2回 土工について(土の変化、土工機械、盛土、法面工)
3回 基礎工(1)について(直接基礎、杭基礎、ケーソン基礎、地盤改良)
4回 基礎工(2)について(土留め)
5回 コンクリート工について(鉄筋、型枠、コンクリートの打設、養生)
6回 岩盤工について(岩盤の分類、爆破掘削、ダム、グラウチング)
7回 山岳トンネルについて(掘削工法・方式、NATM、換気、補助工法)
8回 前半の理解度の確認(中間試験 1.5時間)
9回 中間試験答案の返却と解説、都市トンネルについて(シールド工法、推進工法)
10回 擁壁工について(擁壁の種類、擁壁の安定、補強土壁工)
11回 橋梁上部工について(上部工の構成と分類、鋼橋・コンクリート橋の架設工法、プレストレストコンクリートについて)
12回 工事管理(1)について(受注後の業務、施工計画、原価管理、安全管理)
13回 工事管理(2)について(原価管理、工程管理、品質管理)
14回 環境保全他について(建設公害、環境対策、技術者倫理)、講義の総まとめ
15回 期末試験
16回 期末試験の答案返却と解説
(理解状況等によって予定が変更になることもあります)
各回の教室外学習は以下とする。
予習1時間:講義のタイトルに関連した事項を調べ、まとめる。
復習1時間:講義の板書や内容を講義ノートにまとめる。 |
教科書 |
金子研一 著 「建設施工」 森北出版 |
参考書 |
大原資生、三浦哲彦、梅崎健夫 著 「最新 土木施工(第3版)」 |
学習到達目標 |
1.施工の流れが理解できる
2.施工の工種が理解できる
3.工程管理・安全管理・原価管理が理解できる
4.施工に関連する法規や認可申請等が理解できる |
方法と特徴 |
実務的な観点や経験をもとに講義を行う。 |
成績評価の方法 |
出席は70%以上を条件とし、各講義時間の小テストでカウントする。
各講義に提出する確認演習30%、中間試験30%、期末試験40%とし、総合の得点率が60%以上で合格とする。
フィードバックは、確認演習、中間・期末試験の返却と解説で対応する。 |
教員からのメッセージ |
既に習得した専門科目の内容をもとに施工という観点から講義を行うので、事前の復習が必要とされる科目である。
この科目と学習・教育到達目標との関係
A(1)社会奉仕と国際貢献を思考する技術者の育成
B(2)技術者としての責任・倫理観の育成:【10%】
C(3)実践的応用能力を目指した土木専門知識と技術の育成:【90%】
D(4)環境・生態系・情報技術等ソフト面の知識と技術の育成
E(5)柔軟な発想と創造力に基づく問題発見・解決能力の育成
F(6)論理的思考を礎とするコミュニケ−ション能力の育成
G(7)技術者としての自主性と継続学習能力の育成
*A〜GはJABEEの学習・教育到達目標、(1)〜(7)は学科のカリキュラムポリシーに対応
>学習・教育目標の達成度評価
学習・教育目標の達成度は、上記の関与度による評価に加えて、「学習到達目標」に記載した1〜4の目標の理解度を総合して評価する。具体的には、成績評価において総合点が60%の合格ラインに達することで、目標B(2)と目標C(3)は達成されたと考える。 |