概要 |
土木工学における設計・製図は、構造物を計画・施工する際に非常に重要なものである。この講義では、代表的な構造形式の鉄筋コンクリートと鋼の橋梁の設計計算演習を行い、さらに設計計算結果をもとに製図を作成し、設計の流れと製図方法の基礎を習得する。(学習時間:45時間) |
計画 |
1回
鋼橋の概要と設計技術者の倫理について説明する。(岩月、織田)
2回 課題(鋼単純桁橋)の設計条件と鋼橋の設計基準を解説する。(織田)
3回 主桁の構造解析と主桁の断面設計を行う。(織田)
4回 橋梁および土木関連の最新技術の説明(建設技術フェア見学)
5回 主桁の細部構造の設計を行い、設計計算書をまとめる。(織田)
6回 鋼橋の製図基準の解説のあと、課題の主桁製図と質疑応答を行う。(織田)
7回 課題の主桁製図と質疑応答を行う。(織田)
8回 課題レポートをまとめ、提出する。(織田)
9回 製図の基礎(線、文字、図法)について説明する。(加藤)
10回 RC単純Tけた道路橋の設計(個人値を用いた計算書に関する説明)(1)。(加藤)
11回 RC単純Tけた道路橋の設計(個人値を用いた計算書に関する説明)(2)。(加藤)
12回 RC単純Tけた道路橋の設計(個人値を用いた計算書に関する説明)(3)。(加藤)
13回 RC単純Tけた道路橋の製図(設計計算書に基づいた製図の説明)(1)。(加藤)
14回 RC単純Tけた道路橋の製図(設計計算書に基づいた製図の説明)(2)。(加藤)
15回 個人成果のまとめと質疑応答。レポートの提出。(岩月、加藤)
*2クラスに分け、鋼橋とRCの授業を並行して実施します。クラス分けは指示します。
*建設技術フェアの開催日によって講義予定の変更があります。 |
教科書 |
オリジナルのテキストおよび配布プリント |
参考書 |
「土木製図基準」土木学会編、「橋梁工学」泉他(コロナ社) |
学習到達目標 |
1.設計製図の重要性を理解できる。
2.設計の流れが理解できる。
3.図面を読むことができる。
4.図面が書ける。 |
方法と特徴 |
設計製図の基礎を学ぶとともに、個人値による鋼橋とコンクリート橋桁の設計製図を行う。
設計計算と製図は講義時間で終えることは不可能であり、作業の大半を自宅で実施する。よって自己学習として課題を計画的に進めること。 |
成績評価の方法 |
出席率70%以上を評価の対象として、鋼橋とコンクリート橋の課題で評価する。
評価の方法は計算と製図の内容を照査して不都合のある場合は再提出を求める。鋼橋とコンクリート橋のそれぞれの課題の計算書と製図を詳細に点数化して総合60点以上を合格とする。鋼橋もしくはコンクリート橋のどちらかが不合格となった場合は、次年度の再履修で不合格の課題を再提出する。
課題の評価は、計算の正確、図面の見やすさ、図面の正確、計算と図面の整合性を主に点検する。再提出が多い課題は評価を下げる。 |
教員からのメッセージ |
各課題に関するテキストを配布するので、自己学習で課題を進めること。講義では自宅学習で不明な点を質問して、理解をえること心がけること。
1.設計製図は、土木工学で学んだ内容の総まとめ的なものなので、構造力学、鉄筋コンクリート工学、材料力学などを事前に復習しておいてほしい。
2.講義に関する連絡はHPに掲載します。
http://aitech.ac.jp/~iwatsuki/
この科目と学習・教育目標との関係
(A)社会奉仕と国際貢献を思考する技術者の育成
(B)技術者としての責任・倫理観の育成【10%】
(C)実践的応用能力を目指した土木専門知識と技術の育成:【70%】
(D)環境・生態系・情報技術等ソフト面の知識と技術の育成
(E)柔軟な発想と創造力に基づく問題発見・解決能力の育成:【10%】
(F)論理的思考を礎とするコミュニケ−ション能力の育成
(G)技術者としての自主性と継続学習能力の育成:【10%】
>学習・教育目標の達成度評価
学習・教育目標の達成度は、上記の関与度による評価に加えて、「学習到達目標」に記載した(1)〜(4)の目標の理解度を総合して評価する。具体的には、個人数値の製図課題である設計計算書と製図を提出して合格することで60%の合格ラインに達っし、設計の重要性と正確さの認識から目標(B):【技術者としての責任・倫理観の育成】および目標(C):【専門知識の習得】は達成されたと考える。また、個人数値を用いた個々の設計演習を行うことから目標(E):【問題発見・解決能力】は達成されたと考える。さらに、時間をかけて計算と製図を行い、期日までに提出することから目標(G):【継続学習能力】は達成されたと考える。 |