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開講年度 2017
科目コード D2001
科目名 コンクリート工学2
科目名(英字) Concrete Technology 2
開講所属 3DD 選択2単位
開講期 後期 金曜日 3時限 
担当教員 教授 岩月 栄治
メールアドレス 岩月 栄治 iwatsukiAaitech.ac.jp
研究室・オフィスアワー 岩月 栄治 7号館322室・金曜日15:00-16:00(来室は事前にメールで連絡をしてください)

 
概要 コンクリート工学1で学んだコンクリートの基礎的な知識を確実なものとし、さらに充実したものとするために、具体的な製造・施工法や耐久性問題、またコンクリート構造物の維持・管理・補修などについて学ぶ。コンクリートは社会資本の整備をする上で重要な材料であるから、その耐久性が極めて大切である。そのために、とくに耐久性問題(塩害、アルカリ骨材反応、炭酸化などによるコンクリートの劣化現象・メカニズム・防止対策)について十分に理解し、実社会で責任のある技術者として活躍できるように学ぶ。(学習時間:22.5時間)
計画 1回 コンクリート工学1の復習と本科目を学ぶ目的、講義の全体像とポイント、学習の進め方などの説明
2回 コンクリート材料の貯蔵・管理・検査及び現場で実施の具体的手法
3回 最も大量に使われているレディーミクストコンクリート(生コン)の十分な理解
4回 コンクリート施工概論(計量・練混ぜ・運搬・打込み・締固め・表面仕上げ・養生・検査)
5回 寒中・暑中に打設するコンクリートの材料や配合の選定、施工上の留意事項
6回 海洋コンクリートの材料・配合・かぶり・施工及びプレパックドコンクリートの材料・施工
7回 舗装コンクリートの特徴・材料・配合・施工、ダムコンクリートの材料・配合・施工、その他
8回 繊維補強コンクリート用繊維の種類(鋼、炭素、ガラス、ビニロンなど)と性質及び用途
9回 中間テスト
10回 コンクリートの初期欠陥と劣化の関係
11回 コンクリート構造物の耐久性診断手法、ひび割れの特徴と劣化原因、劣化の具体例の紹介(1)
12回 コンクリート構造物の耐久性診断手法、ひび割れの特徴と劣化原因、劣化の具体例の紹介(2)
13回 コンクリート構造物の維持・管理・補修方法の概説、外観検査・詳細点検、補修事例の紹介
14回 コンクリート構造物のライフサイクルコストと維持・管理・補修の概説
15回 全体を系統的にまとめ、関連する今後の展開。
期末試験
教科書 「コンクリ−トを学ぶ 〈施工編〉」理工図書
参考書 最新「コンクリ−ト工学」(第6版)森北出版
「コンクリート標準示方書」土木学会
学習到達目標 1.コンクリート工学1で学んだ基礎的な内容を組み合わせた具体的事例が本教科である。材料の準備・製造、いろいろなコンクリート施工法の把握と施工上の注意点、品質及び施工管理がどのように行われているかを理解する。
2.コンクリートの耐久性を損なう事例を学び、その診断法や維持・管理・補修の基礎的な知識を習得する。
方法と特徴 1.聴くだけでなく視覚を通して理解を助けるビジュアルな授業を行うが、講義内容に重点を置くため随時講義中のメモが必要である。板書のほかにビデオやDVDを併用し、それらのポイントをまとめたプリントを配布することで、コンクリートの製造・施工・検査などをより具体的・直感的に視覚を通して理解する。
2.講義の特に重要な内容については演習等で反復する。
成績評価の方法 出席率70%以上を評価の対象とする。
中間試験と期末試験の得点率が60%で合格とする。
評価は試験90%、演習・レポートを10%として総合評価で60点以上を合格とする。
教員からのメッセージ ◆ 授業では理解を助けるために映像(ビデオやパワーポイント)を多用するのでそれらを見ながらポイントになる点を配布プリントやノートにメモすること。その内容を講義の板書ノートに加える形で独自に自宅学習をしてほしい。講義内容に関わる各種行事に積極的に参加し、自主的なレポートを提出してほしい。レポート作成では充分に調査して記述し、ビジアルな図・写真を加えてまとめることにより、表現力能力も身につく。授業中に積極的に発表し、また、分からないことは質問してほしい。講義だけでは理解不足なので、宿題やレポートなどを含めた自己学習で復習を実施すること。

◆ この科目と学習・教育目標との関係
(A)社会奉仕と国際貢献を思考する技術者の育成
(B)技術者としての責任・倫理観の育成
(C)実践的応用能力を目指した土木専門知識と技術の育成:【85%】
(D)環境・生態系・情報技術等ソフト面の知識と技術の育成
(E)柔軟な発想と創造力に基づく問題発見・解決能力の育成:【15%】
(F)論理的思考を礎とするコミュニケーション能力の育成
(G)技術者としての自主性と継続学習能力の育成

◆ 学習・教育目標の達成度評価
学習・教育目標の達成度は、上記の関与度による評価に加えて、「学習到達目標」に記載した(1)〜(10)の目標の理解度を総合して評価する。具体的には、成績評価において総合点が60%の合格ラインに達することで、目標(C):【専門知識の習得】は達成されたと考える。また、授業中に実施する演習やレポートに真面目に取り組み、一定の水準を満たすことで、目標(E):【問題解決能力】が達成されたと考える。