授業概要 |
土木工学の代表的な構造形式である鉄筋コンクリートについて学ぶ。講義では、鉄筋コンクリートの定義・歴史・特徴と、鉄筋やコンクリートの材料学的な性質と力学的な挙動について概説する。次に、限界状態設計法と許容応力度設計法について理解し、これらの設計法によって、曲げモーメント・せん断力等について理解し、断面の決定や応力計算及び耐力計算をおこない、鉄筋コンクリートの基礎を学ぶ。
同時開講する鉄筋コンクリート構造T演習では計算演習を主に行うので、合わせて履修することが望ましい。 |
授業予定 |
1回
鉄筋コンクリートの定義、歴史、特徴などを説明する。
2回 設計の基本と設計技術者としての倫理について説明する。
3回 材料、荷重及び構造解析の概要を説明する。
4回 曲げモーメントを受ける部材について説明する。
5回 鉄筋量の算定、断面の決定について説明する(1)。
6回 鉄筋量の算定、断面の決定について説明する(2)。
7回 中間試験1の実施
8回 せん断力を受ける部材について説明する(1)。
9回 せん断力を受ける部材について説明する(2)。
10回 付着応力度について説明する。
11回 斜め引張り鉄筋の算定につて説明する(1)。
12回 斜め引張り鉄筋の算定について説明する(2)。
13回 構造細目の説明と全体の復習。
14回 中間試験2の実施
15回 定期試験
(*理解状況等によっては予定を変更することがあります) |
教科書 |
『鉄筋コンクリート工学』太田 実 他(森北出版) |
参考書 |
『土木練習帳 コンクリート工学』(共立出版)
(その他、講義中に配布する資料) |
学習到達目標 |
1.鉄筋コンクリートの成立条件と利点・欠点を整理して説明できる。2.限界状態設計と許容応力度設計法の相違点について説明できる。3.コンクリートや鉄筋の力学的特性を理解し、応力−ひずみの関係を説明できる。4.曲げ部材の応力(曲げ応力度・抵抗曲げモーメント等)が計算できる。5.せん断応力と付着応力を説明でき、斜め引張鉄筋の算定ができる。6.断面の曲げ耐力やせん断耐力を計算できる。7.断面形状や鉄筋量の算定ができる。8.専門用語の説明ができる。 |
授業の方法と特徴 |
1.プロジェクターと板書で要点が判りやすい講義を行う。
2.別講義の演習と連続して講義を行い、演習を通して講義の内容を理解しているかを各自で確認できるようにする。 |
成績評価の方法 |
1.出席が70%以下は試験を受ける権利は消滅する。
2.試験は中間試験を2回実施し、いずれも得点率60%以上で合格とする。不合格の場合は期末試験を受験して得点率60%以上を合格とする。
さらに合格しない場合は再試験を夏休み中に実施する。 |
教員からのメッセージ |
1.鉄筋コンクリート構造は最も代表的な土木構造の工法であり、現場においても要求度の高い科目である。コンクリート工学、鋼材、構造力学などの応用科目なので、コンクリート工学や構造力学を事前に復習しておく必要がある。
2.演習問題、出席の状況、試験の結果等はホームページに掲示する。講義を欠席した場合は、各自で演習問題を印刷・解答して自主的に提出するなど、前向きな講義に対する姿勢をとること。
3.同時開講する鉄筋コンクリート構造T演習も履修すること。
この科目と学習・教育目標との関係
(A)社会奉仕と国際貢献を思考する技術者の育成
(B)技術者としての責任・倫理観の育成
(C)実践的応用能力を目指した土木専門知識と技術の育成:【80%】
(D)環境・生態系・情報技術等ソフト面の知識と技術の育成
(E)柔軟な発想と創造力に基づく問題発見・解決能力の育成:【20%】
(F)論理的思考を礎とするコミュニケ−ション能力の育成
(G)技術者としての自主性と継続学習能力の育成 |