CNC

 AIT鉄人3号では、新たにCNC(Computerized Numerical Control)工作機を投入。CNCとはコンピュータ制御の自動加工機のこと。これにより、CADで設計した図面から、コンピュータを用いて自動で加工が行えるようになった。手間が減るだけでなく、加工精度が大幅に向上。より複雑な形状のパーツも作れるようになった。使用環境は以下のよう。CNC装置はデフォルトの3mmのスピンドルシャフトを4mmに変更している。これは、3mmのエンドミル(加工に使う刃物)は種類が少ないため。4mmだと、使えるエンドミルが大幅に増える。また、スピンドルの回転速度を変更できるようにした。これは、加工物によっては回転スピードを落としたいため。

3D CAD Autodesk Inventor(Autodesk社)
CAM JMM TOOL(Jin Satoさん)
ツールパス確認 NCVC(まがらんさん)
CNCソフト MACH1(ArtSoft社)
CNC装置 mini-CNC Black(オリジナルマインド社)

製作手順は以下のよう(アルミ折り曲げの場合)。

CNC装置
 
3D CADで設計 2Dの展開図にしてDXF形式で保存 CAMソフトでGコードと
呼ばれる形式に変換
 
ツールパス確認 CNCソフトに読み込み CNC装置で加工

加工終了 タップを立て、
折り曲げて完成
 ただ、このCNC装置はストロークがX軸:155mm,Y軸:105mm,Z軸:42mmと幾分小さい。もう少し大きなストロークが欲しいところ。現在より大きなCNC装置を自作中。
 
 上記システムで簡易的な2.5Dの加工もできる。ただ、2.5Dは加工量が多くなるためCNCでは非常に時間がかかる。そのため手加工では難しい加工部分に使っている。
 2.5D加工の場合は、1つの方法としてはJMM-TOOLの「なんちゃってポケット加工」の機能を使う方法がある。ただし、これは簡易的なもので、複雑な2.5D加工はできない。CAMソフトの変更も検討中だが、現在は試行錯誤の結果、以下の方法でJMM-TOOLを使って2.5D加工を行っている。
  1. 3D CADで加工部品を描く。
  2. ベタで削る部分に加工用の補助線を入れる。このとき、なるべくエンドミルに負荷がかからないように注意が必要。補助線は、もう勘と経験しかないです(我々は、この勘を掴むために、エンドミルを10本以上折りました)。
  3. DXFファイルをJMM-TOOLで読み込み。Z軸方向の深さを指定。
  4. 浅いところから先になるようにGコードを出力(深い方がエンドミルに負荷がかかるので、浅くできる部分は先に削っておく)
  5. NCVCでツールパスを確認して、内側から先になるようにGコードデータを並べ替え。(これをしないと、エンドミルが折れやすい)。
  6. CNCソフトに読み込んで加工。樹脂の場合、切削粉が溶けて穴の中でかたまり、エンドミルに負荷がかかる場合があるので、エアーで吹き飛ばすことが重要。
 エアー用のコンプレッサーは、最初は10メートルほど離れたところにあるエアースプレーガンをホースで引っ張ってきて、つきっきりでエアーを吹きかけていたが、最近になって工房内で使用していない古いコンプレッサーを発見。これをCNC専用として確保できたため、CNC機に固定した。これにより、完全に自動で2.5Dの樹脂加工ができるようになった。

3DCADで設計 補助線を入れる 加工
MCナイロン、板厚8mm
完成
外形20mm×21mm
切削時間約2時間

2.5D切削例2
MCナイロン8mm
外形80mm×21mm
切削時間約5時間
エアー噴射機を取り付け 確保したコンプレッサー