MATLAB
-飛行シミュレーション-
鉄人プロジェクトではロボットの開発に、シミュレーションも活用している。特に人型飛行ロボットの場合は実機テストを繰り返すことが困難なため、シミュレーションが非常に有効と成る。シミュレーションには以下の科学技術計算ソフトを使用している。これらのソフトを使うと、シミュレーションを非常に簡単に間違いなく作ることができる。このソフトは、愛知工業大学の講義でも使用されている。
シミュレーションソフト
MATLAB |
数値解析基本ソフト |
Simulink |
マルチドメインシミュレーションソフト |
Stateflow |
シミュレーション開発のためのグラフィカルツール |
SimScape |
フィジカルモデリングツール |
SimMechanics |
メカニカルシステムのモデリングツール |
シミュレーションコード |
モンスターのモデル |
まずは、モンスターの垂直上昇をシミュレーションしてみた。100%正確にロボットが製作されていて外乱等も無ければ、理論的に垂直上昇は特別な制御無しできる。しかしながら、実際にはそのようなことは無い。そこで、まずはロボットの重心位置が設計より前と右に1cmほどずれている場合の垂直上昇をシミュレーションした。まずは、何も制御を行わない場合。この場合は、モンスターは次第に傾いていき8秒程で墜落する。
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垂直上昇(安定化制御の無い場合)
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そこで、鉄人プロジェクトでは、腕による重心位置移動を使用した飛行の安定化を提案している。以下は、同じく重心位置がずれている場合で、腕による安定化を取り入れて高さ2mまで上昇し停止、その後垂直に降りてくるシミュレーション。前後に少し揺れているが、墜落することなく垂直上昇・垂直降下ができていることがわかる。ただし、ジェットエンジンの推力は100%安定しており、角速度センサーなどの精度も100%としている。
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垂直上昇(腕により安定化制御)
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垂直上昇時の腕の動き
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続いて、水平飛行と四角移動をシミュレーション。ともにうまくいっている。水平飛行の場合、垂直方向の推力も必要となるため完全に水平に向くことはできず、斜めの状態での飛行となる。今回のシミュレーションでは空気抵抗は考慮していないため、水平飛行では2分後にはマッハを超えている^_^;。
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水平飛行
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2m上昇後四角に移動
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以上のシミュレーションは各種パラメータの最適化を行った結果得られた。このような結果を元に実機テストを進めている。
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