名古屋モーターショー
ITS特別企画展

　2年に1度のビッグイベント「名古屋モーターショー」。毎回20万人を超える来場者がある巨大イベントで開催される「ITS特別企画展」への出展要請が、愛知工業大学へ来た。”ロボットバトル”を会場で行って欲しいとの事。開催1月ほど前という突然の依頼でどうしようかとも考えたものの、最終的に出展を受け入れることに。それからがその準備でもう大変なことに。
　名古屋モーターショーといえば学園祭や地方イベントとはわけが違う。それなりの体制を整える必要がある。そこでロボットバトルに関しては、前にサイエンスパークでのバトルをお手伝いいただいたLLPさんにヘルプを求めることに。幸いその日は空いているということで、お手伝い（というか、ほとんどLLPさんが企画を主導していただいたのですが）していただけることに。
　ロボットバトルについてはステージの構成、参加者の募集、募集ページの作成、無線の確認、整備ブースの手配、必要機材の作成・手配・・・・やることいっぱいです。一応愛工大からもロボットを出さなきゃいけないので、またまた鉄人2号にがんばってもらいました。といっても、ロボットバトルというイベント自体の準備が先決なので、特に鉄人2号の改良はなし。デモ用のモーションでそのまま参戦です。鉄人3号を出そうかとも思ったのですが、あまりに他のロボットと体格が違いすぎるので、アトラクション的にはどうかと思いやめることに。時間があればステージでデモor野良バトル参戦の方向で、鉄人3号のモーション作りを進めることに。しかーし18日の夜にモーションを作っていると、鉄人3号の自作コントロールボードが動かなくなりました。FPGAって結構壊れやすいんですよねー。もう時間が無いので、鉄人3号のデモはあきらめることに。
　イベントは17日(木)から20日(日)。4日間の長丁場なので、安全のため最初の2日間は鉄人2号は静展示のみでビデオを流すことに。来場者の人はビデオだけでも結構感心していただけました。良く呼ばれるイベントとは違い、子供より大人が多いのですが、モーターショーということでメカ好きな人が多いためか関心を示していただける人が多かったです。人気イベントで来場者も多いため、結構人だかりができました。写真撮影をしていただける方も多く、高級カメラで女性コンパニオンを撮影されているかたがたも鉄人をパチリ。車関係の会社の方々にも見に来ていただけました。2日間は静展示と決めてはいたものの、結局子供のリクエストには勝てず、時々動かしていましたが。デモは、最初は時間を決めて色んな動作をしながら音声認識等を説明していたんですが、時間前にテストで動かしているとすぐに人が集まってきてしまい、結局時間はあってないようなもの。一度子供にコントローラを渡すと帰ってこないため、ロボット操作体験がメインになってしまいました。来場者はワールドレコーズファンの人も多く、20日にロボットバトルがあると知ると、じゃあまた20日に来るという人も。
　

鉄人３号　　　鉄人４号？　　　鉄人２号 鉄人２号ちっちゃー	子供たちもかぶりつき

　
　そして迎えた20日のロボットバトル。朝8時から会場入り、準備を進めました。しかし、手配されている電源コンセントが整備ブースに無い。マイクも来てないぞ。ディスプレーにつなぐビデオ入力端子がどこにあるんだー。など問題が続出。慌てて会場担当者を呼び出し。至急対応をしてもらう。さらに、BGM用のCDが思い違いで手配できていないことが発覚。結局音楽なしで行うことに（まあ、LLPさんやＳＩＳＯさんのマイクパフォーマンスのおかげで音楽なしでも何とか成りましたが。）
　バトルはというと、鉄人2号は・・・弱いです。そりゃまあ、もう１年近く何の改良も加えていないですから、最新機種で参戦された皆様に敵うわけがありません。やはり、ロボットバトルアトラクション用に40cmクラスの機種を1台作りたいと思う今日この頃。参加機体は15台（+1台棄権）。地元の有名ロボットマジンガアも当初は韓国遠征で参加できないということでしたが、予定変更で参加できることに（大人の事情で魔人「牙亜」として参戦）。
　最初のランブルは２年生のMが初バトル。浴びせ蹴りをやるつもりがボタン押し間違えで後ろに。足がリングの外に出てしまい、起き上がり時に落下（今考えると、起き上がらずに他のロボットが落下するまで待ってれば良かった？でもそれもちょっと卑怯ですね。）。トーナメント1回戦では同じく初バトルの3年生OがメカボンBと対戦するが、無線が不調。ボタンを押しても反応しないことが。2.4GHz無線LANのメカボンBと2.4GHzBluetoothの鉄人ということで、混線したのかなー。結局有効な攻撃を出せず負けました。
　ということで、後半戦の出番の無くなった鉄人2号は、後のバトルを気にすることなく後半戦開始前に客寄せの「鉄人2号オンステージ」を実施（本当は鉄人3号でやりたかったんですが）。たくさんの人に注目されて、なんかスターになった気分。後半戦では最終的にARUMO-SiRが優勝。優勝候補だった魔人「牙亜」は準決勝で動かなくなって棄権。3位に終わりました。しかし、ランブルでは魔人「牙亜」が大暴れして優勝。たぶんこの時が一番盛り上がりました。やはりランブルでは1台圧倒的な強さの機体があると盛り上がります。見てて気持ちが良いというか。最後はあまった時間に野良バトル。鉄人2号はF先生初バトル。（できればここでも鉄人3号を暴れさせたかったんですが、残念。）
　

みんなで記念撮影	愛工大リング Ver.2

整備ブースは舞台裏	鉄人２号オンステージ

　
　今回のロボットバトルはLLPさんや大同工大、参加者の皆様のおかげで、何とか成功裏に終わることができたかと思います。お客さんもいっぱいで、後ろの人はもはやぜんぜん見えない状態。イベント主催者からも大変盛況であったとのお礼の電話がありました。これからも、各種イベントで同様な依頼をするかもしれないが、よろしくとのことです。ただ、今回は皆様（特にLLPさん）のおかげで何とかなりましたが、今後は単独開催できるぐらいまでノウハウを勉強していかなければいけないと思っています。今回はそういう意味で、ロボットバトルの勉強という以上に、ロボットイベント開催の勉強になりました。また、問題もいろいろわかってきました。予想以上に当日のスタッフの仕事は色々あり人数がいる。また予算的な問題。今回は10万円ほど赤字に成りました。結局プロジェクト予算から赤字補填。かといって、まだ参加料をとるほどのステージを行う自信がありません。最大の問題は審判。今回はロボットフォースさんのところのアルバイト君にお願いしました。まだ新人さんとのことでしたがLLPさんがしっかりと教育していただいていて、レベルの高い審判をしていただけました。これを学生でできるかどうか。マイクはやっぱり3本か。観客が多いときは高いステージの方がベター。等々、問題点、反省点がたくさん。
　ということで、2足歩行ロボットイベントのない中部地方ですが、これから盛り上げていけたらと思います。これからも同様な企画を行うと思いますが、皆様よろしくお願いいたします。

　最後にもう1度、"ロボットバトル参加者の皆様、LLPさん、アルバイト君、大同工大の皆様本当にありがとうございました"。

魔人「牙亜」とともにスタッフロボット記念撮影