DSR8801

 JR社のロボット用サーボモータDSR8801の情報です。

注:このページはJR社のオフィシャルな物ではありません。内容は保障できません。
  仕様等は予告なく変更になる場合があります。



 メーカ発表の主な仕様は以下のよう。7.4Vを使うと、メーカ測定値で30kg・cm近いトルクが出ます。(われわれののテストでは30kg・cmを超えています)参考にKRS2350-ICSとHSR5995-TGの仕様も載せます。

メーカー発表値です
   DSR8801 KRS2350-ICS HSR-5995TG
トルク 28.5kg・cm(7.4V) 22.0kg・cm(6.0V) 30.0kg・cm(7.4V)
スピード 0.14秒/60°(7.4V) 0.16秒/60°(6.0V) 0.12秒/60°(7.4V)
軸受け メタル メタル メタル
ギア メタル(初段は樹脂) メタル チタン(初段はMP)
ケース プラスチック プラスチック プラスチック
重さ 66g 56.7g 62g
サイズ 40.4×37.7×21mm 41×38×20mm 40×37×20mm
駆動電圧 4-9V 6V 6.0-7.4V?
動作角度 180度 180度 180度
方式 PWM PWM PWM
 
DSR8801



 ケース本体の大きさはKRS2350-ICSやHSR5995-TG等の標準的なロボットサーボと同程度。標準で軸受けつきボトムケースになっている。ボトムケースの軸受けは他社のサーボのように飛び出していない。そのため、両軸受けの場合と、片軸の場合でボトムケースを取り替える必要はない。下で紹介する標準のサーボホーンもローハイトであるため、ホーンを取り付けた場合の軸方向の厚みは、他社製品より薄い。
 トップケースとボトムケースはともに6個のねじで固定。そのため剛性が高い。ボトムは平坦。
 付属のリード線は30cmと長い。
 
       DSR8801の寸法(PDFファイル50.6KB)

 
ボトムの軸受けは飛び出していない
ボトムケースは6個のねじで固定
上からHSR5995-TG、KRS2350-ICS、DSR8801
左のホーン上面を一致させて撮影



 DSR8801に標準でついてくるのは、ローハイトの丸型メタル。ねじ穴は4つ。また、より強固に固定するためのアルミクランプホーンも予定されている。
 
DSR8801付属のサーボホーン アルミクランプホーン

 反対軸のベアリングつきフリーホーンはオプション販売。軸受けは前述のようにケース内に埋まっている。軸受けは3mmのタッピングねじ穴に成っているので、他社のフリーホーンを流用することも比較的楽だろう。フリーホーンは2350ICS用のフリーホーン同様、しっかり固定されてぐらつくことはない。
 
フリーホーン こんな感じで付く


 
 DSR8801のPWMコントロール信号は1.5msを中心に±0.6msで180度動きます。近藤科学のサーボの場合は1.5ms±0.8msですから、これを基準に作られたモーションコントローラを使ってDSR8801をコントロールする場合は、0.6/0.8=0.75倍の補正を行います。例えばDSR8801を1度まわすのに必要な信号は、近藤サーボ換算で0.75度に成ります。HitecのHSR-5995TGの場合は1.5ms±0.4msです。こちらとの補正の場合は1.5倍ということになります。なお、保障外ですが、DSR8801は±0.68msで204度の回転ができます。ただし、回しすぎるとストッパーを破壊しますので、注意が必要です。
 DSR8801はパルス幅を0にすると、フリーになります。したがって、脱力モードにも対応しています。
 DSR8801の動作する繰返し周期は4ms-30msです。


非公式データ
   DSR8801 KRS2350-ICS HSR-5995TG
動作角 180度 180度 180度
信号範囲 1.5ms±0.6ms 1.5ms±0.8ms 1.5ms±0.4ms
角度/パルス幅 0.15度/μs 0.1125度/μs 0.225度/μs
繰返し周期 4ms-30ms 8ms-20ms
 



 DSR8801はハイトルクで値段もそれなりにするのでパワーユーザの利用がメインになるでしょう。そこで気になるのが改造のしやすさ。
 DSR8801の制御基板は小さいため、外に出して使いやすい。また、ケースの奥に入っているので、ボトムケースを外した状態ではケース内に空間がある。そのため、独自のボトム・反対軸を作ったりするにもグッド。
 また、ボトムケースのねじのうち4個はフリーホーンとかぶらない。そのため、これらのねじを使ってアルミ板などを固定することもできる。
 もちろん、ポテンシオの裏を削って直交軸を作ることもできる。ケースの板厚は薄いところで1.7mm、厚いところで2.1mmほどあり、他社のサーボよりも厚い。そのため、改造派の人のようにケースにねじ穴をつけたりする場合も有利だ。

基板は奥に沈んでいるので、
反対軸裏には空間がある
ボトムケースの4個のねじは
フリーホーンとかぶらない
 
直交軸製作例1 直交軸製作例2