SonyEricsson Z1010(第2回)


http://www.sonyericsson.com/z1010

 徐々に主要メーカーからの3G携帯の販売が増え始め、選択肢が増えてきた。今回は、満を持してSonyEricssonが発売した同社初のWCDMA/GSMデュアルモード携帯Z1010についてレビューする。


データ通信:

 Z1010はGPRS、HSCSD、WCDMAのデータ通信をサポートしている。PCとはUSB、Bluetooth、赤外線、シリアルで接続できる。Z1010には標準でUSB接続ケーブルも付いている。ドライバは、付属のCD-ROMに入っている。CD-ROMをPCに入れ、USBケーブルでZ1010と接続すれば、ドライバがインストールされる。なお、CD-ROMにあるユーティリティ"PC Suite"は日本語WindowsXPのPCにインストールしたところ、PCがフリーズしてしまった。日本語OSでは問題があるのかもしれないので注意が必要だ(Z1010をモデムとして使うにはPC Suiteは不要)。Bluetooth経由でのファイル交換やモデム接続は問題なくできた。

USBケーブルが付属

ビデオコール:

 NOKIA7600のようにビデオコールできない3G携帯もあるが、3Gならやはりビデオコールできなくては。もちろんZ1010はビデオコールをサポートしている。3HK−3GのSIMをZ1010に入れ、FOMAとの間でビデオコールを試したところ、問題なくビデオコールができた。自分の画像は左下に表示される。カメラは背面カメラに切り替えることもできる。

ビデオコール FOMAとビデオコール

日本での利用:

 日本国内でVodafone及びFOMAのUSIMを入れて使用してみた。Vodafoneについては問題なく利用できた。一方、FOMAのネットワークでは通話できるもののかなり不安定で、時々ネットワークとの接続が切れる現象が見受けられた。FOMAのネットワークとの相性は良くないのかもしれない。

Vodafone(J-Phone)に接続 NTT DoCoMoに接続
 
 海外のSIMで日本でのローミングインも試してみた。3HK-3G、TelstraAU、ChineMobile(中国)のポストペイドSIMではVodafoneで利用できた(ドコモとはローミング契約が無い)。3HK-3Gについてはビデオコールもできる。
 一方、CSL(HK)とTelekomsel(インドネシア)のポストペイドSIMの場合、Vodafoneとドコモ両方とローミング契約がある。実際NOKIA7600では両キャリアが使える。ところが、Z1010ではVodafoneでは問題なくローミング利用できたが、FOMAのネットワークには接続するもののダイヤルしてもつながらなかった。やはりローミングインでもZ1010によるFOMAネットワークの利用には問題があるようだ。

 
3HK-3G
TelstraAU
ChinaMobile
のSIMでは
Vodafoneが利用可能
CSL、TelekomeのSIMでは
Vodafoneとドコモの
ネットワークにつながった
しかし通話できたのはVodafoneだけ

日本語:

 今回のZ1010は香港のもので中文をサポートしている。そこで日本語メールと日本語サイトの表示を試してみた。しかしながら、日本語メールは"Unsupported chracter set"と表示されて表示不可。日本語サイトも日本語部分が文字化けした。

今回のZ1010は
中文サポート
日本語メールは
表示不可
日本語サイトも文字化け
(表示されている日本語は画像)

まとめ:

 SonyEricssonのZ1010は個人的には非常に気に入った。かなり考えられて作られており、非常に使いやすい。サイズ的にも日本のFOMAに近い大きさだ。しかしながら、FOMAネットワークとの相性が悪いことは大きな問題だ。Z1010をWCDMAで使うときには、ネットワークの対応状況に注意が必要だ。また、GSM1900に非対応な点、背面カメラの位置には不満が残る。


協力:テレコム新宿店

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