携帯電話用日本語メールサービス
uKLIP


http://uklip.com/pc/index.html

 uKLIPは、サン電子株式会社が提供する日本語メールサービスです。WAPの機能を利用して送受信を行う、WEBメールのようなもので、海外の日本語非対応の携帯電話でも、日本語を画像として表示することにより日本語メールの送受信を行えるようにしています。ここでは、香港のHutchison Telecom社のorangeのポストペイドSIMと、NOKIA6650を使ってuKLIPを利用した場合についてレビューします。利用国はフィンランドでRADIOLINJAというキャリアを使用しました。


概要:

 主なサービスは、以下のようです。

  • uKLIPの電子メールアドレスの発行(最大容量1MB、1件当たり最大100kB)
  • uKLIPのアドレス宛の日本語メールをWAPで受信
  • 一般プロバイダのアドレス宛の日本語メールをWAPで受信(最大5箇所)
  • ひらがなメールの作成・送信
  • 登録した定型文による日本語漢字かな交じりメールの作成・送信
  • PCによるWEBメールの送受信

 料金は以下のように成っている。期限が来たら延長できる。支払いは、クレジットカードでできるので便利だ。

登録手数料 ¥2,000
1ヶ月の基本料金 ¥1,500
3ヶ月単位のまとめ払い ¥4,000
6ヶ月単位のまとめ払い ¥7,500
領収書発行手数料 ¥  300

orange:

 orangeのポストペイドSIMは海外でのGPRSローミングもサポートしています。ただし、ローミング利用のオプションをつける必要があります。orangeのポストペイドSIMによるGPRSのWAP設定は、以下のようです。

Setting Name : orange
Homepage :http://wap.orangehk.com/orange.wml
Session mode : Permanent
Connection Security : off
GPRS access point : wap.orangehk.com
IP address : 10.30.3.11
Authentication type : Normal
Login type : Automatic
User Name: orange
Password: 1234

メール受信:

 まずは、PCからの日本語メールを受信してみた。uKLIPのメールアドレス宛の日本語メールは問題なく受信できた。uKLIPのメールボックスは、一件あたりの最大容量が100kBに制限されているが、もともと携帯電話で大きなメールを受信はできないので、こんなものだろう。ちなみにPCから100kBを超えるメールを送ってみたところ、エラーが返ってきた。
 また、uKLIPのサービスでは、あらかじめPCでWEBから一般プロバイダのメールボックスを登録しておけば、そこからメールを受信することもできる。ただし、会社など外部のネットワークからの接続が禁止されている場合や、通常のPOPサーバーの設定と異なる(たとえば110番以外のポートが使われている)場合には、メールを受信できないので注意が必要だ。
 HTML形式のメールには対応していないようだが、文字としては表示された。また、添付メールは可能だ。画像など送信することもできる(ただし、携帯電話側で表示機能が必要)

日本語でメール表示 複数のメールボックスを登録可能 添付ファイルにも対応
画像を受信できる

メール送信

 メールを送信する場合は、ローマ字で入力する。するとそれがひらがなに変換される。ただし、英文字もローマ字と認識されてしまうので、英文字を混在することはできない。あらかじめPCを使ってWEBから定型文を登録しておけば、漢字かな混じり文も作れる。また、アドレス帳(最大50件)の機能も持っていて便利だ。

ローマ字入力するとひらがなに変換される あらかじめ登録しておいた
定型文なら漢字入力できる


定形文はPCでWEBから登録

総合評価

 仕様がかなり考えてあり、なかなか使いやすいサービスだ。WAPメールということで、時間課金の回線交換方式だと通信費が気になるが、GPRSのようにデータ量による課金であればゆっくりメールを読み書きできる。WAPメールではメールの保存ができないという問題があるが、ちょっとした日本との連絡にはかなり有効だろう。uKLIPのホームページにはシミュレータもあるので、一度体験してみるのも面白い。


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