GPRS技術情報


ここでは、GPRSの技術的な話をします。


はじめに

GPRSとはGeneral packet radio service(汎用パケット無線システム)の略で、パケット通信方式の高速データ通信です。通常GSMでは最高9,600bpsでの通信しかできませんが、GPRSでは上りと下りで合計最高171.2kbps(携帯の機種およびキャリアに依存)のデータ通信が可能です。課金は時間ではなくデータ量で行われます。2001年ごろから各国のキャリアがサービスを始めました。どのキャリアがサポートしているかは、以下で確認できます。

GPRS対応キャリアリスト


通信速度

実際にGPRSで通信できる速度は、使用する携帯電話とキャリア、また電波状況や混雑状況により変わります。
理論的にサポートする最高速度は、Channel Coding SchemeMultislots Class(サポートするスロット数:上り/下り)で表されます。
 

Cahnnel coding scheme
Channel Coding Scheme CS1 CS2 CS3 CS4
コードレート 1/2 ~2/3 ~3/4 1
通信速度 kbit/slot 9.05 13.4 15.6 21.4
8スロット使用した場合の最大速度 72.4 kb/s 107.2 kb/s 124.8 kb/s 171.2 kb/s
 
Multislot classとサポートするスロット数の対応
Class Download Upload

Max.
slots

1 1 1 2
2 2 1 3
3 2 2 3
4 3 1 4
5 2 2 4
6 3 2 4
7 3 3 5
8 4 1 5
9 3 2 5
10 4 2 5
11 4 3 5
12 4 4 5
13 3 3 無制限
14 4 4 無制限
15 5 5 無制限
16 6 6 無制限
17 7 7 無制限
18 8 8 無制限
19 6 2 無制限
20 6 3 無制限
21 6 4 無制限
22 6 4 無制限
23 6 6 無制限
24 8 2 無制限
25 8 3 無制限
26 8 4 無制限
27 8 4 無制限
28 8 6 無制限
29 8 8 無制限
 
例えば、Coding scheme CS2、Multislot class4とすれば、下り13.4kbps×3=40.2kbps、上り13.4kbps×1=13.4kbpsの速度ということになります。ただし、CS2をサポートしていても、ノイズが多い場合はCS1が使われたりします。


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