モデリング加工(エポキシパテ)
 

 プロジェクトでは、使用箇所によりさまざまな材質の外装を使用している。

  • 無発砲ポリウレタン(レジンキャスト)
  • エポキシパテ
  • FRP
  • 塩ビ板(パキュームフォーム)
  • スタイロフォーム

 エポキシパテを使う場合は、ロボットの骨格に直接貼り付けて手加工するか、モデラーで形を作る。
 モデラーを使う場合の製作プロセスは、以下のよう。

  1. CADでデザイン
  2. スタイロフォームを材料として、モデラーで外装の内側を削る
  3. その上に、エポキシパテを貼り付け
  4. モデラーで外装の外側を削る
  5. スタイロフォームを外す

 以下、鉄人の頭の製作過程を示す。モデラーで多面加工を行ったり内面を削ることは面倒。特に3面以上の加工は難しい。そこで、ここでは頭部をいくつかに分割した上で、パーツを作り、それを最後に合体させている。使用しているモデラーは、ローランドディージー社のMDX-40。コンパクトで机の上にも乗るので気軽に使える。この機種はオプションパーツを色々付けても100万円以下で購入できる。モデラーでの加工は時間がかかるが、これはプロジェクト専用機なので24時間独占状態で作業できる。(この頭部を作るだけでもほぼ3日連続動作させている)
 内型は「スタイロフォームEK-II」か「スタイロフォームIB」を使用。EK-IIの方がきめが細かいが、内型の場合はきめが細かい必要はないのでローコストなIBを使うことが多い。エポキシパテには、強度が必要な場合は「ミリプット・エポキシポパテ・グレードS」、強度が要らない場合は「ウェーブ・エポキシパテ(軽量タイプ)」を使用。硬いエポキシパテを使うと切削に時間がかかる。なお、同じように切削できるパテにポリパテもあるが、ポリパテはスチロール系の発泡剤を溶かしてしまうため下地処理が必要となり、また毒性も強いので使用は控えている。
 スタイロフォームを外す時にはむしり取るが、それでも取れないときにはアセトンで溶かす。スタイロフォームはアセトンをかけるとあっという間に溶ける。(そのままスタイロフォームを残すこともあり。)

作りやすいように分割 内面と外面のデータを製作

モデラーMDX-40 内面加工 エポキシパテ貼り付け
 
荒削り 仕上げ加工 パーツを合体 つなぎ目をエポキシパテで埋める
 
 
余分なエポキシパテを削って完成
 

参考文献:カスタムロボットパーフェクトブック(毎日コミュニケーションズ ISBN978-4-8399-2566-6)
       模型作りのためのテクニックガイド(ホビージャパン ISBN4-89425-301-1)


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